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19 :( ´∀)・∀),,゚Д)さん:2010/07/11(日) 22:03:15 ID:wrJ4m7xA
 突然、箱馬車の天窓を開けて、御者台上からみこじが声をかけた。
「さあ皆さん、時間はもうありませんからね、超特急で向かいますよ。地獄の一丁目までご案
内!」そう言い終わるやいなや、馬に力いっぱい鞭をくれると、馬車は衝撃と共に急発進した。
Vは天井でひどく頭を打ってうめいた。
「あいつ、事が終わったら一度痛い目に遭わせてやろうか」V以外の三人は軽く笑った。
「ともかく、夜明けまでに帰ってこれることを祈ろうか。向かうはカロコグの大図書館、その
最深部だ。何があるか分からないし、下手すりゃ、みこじも含めて僕たち全員縛り首だぜ」
尻尾は膝の上のトランクを見つめながら言った。
「まったく十句ちゃんもずるいよね。図書館破りの道具を揃えて、古書の替え玉まで用意して
くれたものあの子だけれど、肝心な時に来ないなんてね」獅子が言った。

 馬は目茶苦茶に鞭打たれ、馬車は恐ろしいまでに加速した。図書館は祭りが賑やかに進行す
る丘とは全く反対の方角の低地にあった。図書館以外は墓地と教会と納骨堂ばかりの場所であ
る。サスペンションが悲鳴をあげるほど疾走する馬車は、真っ暗な通り入り闇の中に消えて見
えなくなった。


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0ch BBS 2007-01-24